スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

※参考 住宅金融公庫の独立行政法人化

住宅金融公庫の独立行政法人化
 住宅金融公庫を2006年度末に廃止し、独立行政法人に移行させる法案が21日から始まる通常国会に提出される。

新法人は、マイホーム取得者への直接融資を段階的に縮小し、民間金融機関の住宅ローンの支援を業務の柱に据える。ただし、2003年から始めた民間ローン支援業務は伸び悩んでおり、新法人が軌道に乗るまでには、課題も多い。(金田 浩幸)

独立行政法人 各省庁から政策の実施部門を切り離し、独立の法人格を持った組織として政府が設置する。特殊法人の多くが移行することが決まっており、2006年までに計111法人ができる予定。使途を定めない運営費交付金が国から支給され、所管官庁が設ける評価委員会がチェックする。

住宅金融公庫とは
 住宅公庫は庶民の住宅取得を後押しするため、戦後まもない1950年に設立された。政府が100%出資する特殊法人で、郵便貯金や簡易保険を原資とする財政投融資(財投)から資金を調達し、長期・固定金利のローンを個人に貸してきた。国の一般会計からの補給金を受け、金利も低い。
 
高度成長期には、急増する住宅需要にこたえてきた。政府の景気対策にも活用され、住宅投資を促すために、1998年には基準金利を過去最低の年2・0%に引き下げた。
 
しかし、バブル崩壊後、企業向け融資が先細りになった民間金融機関が、確実に収益が得られる住宅ローンに力を入れ始めた。同時に、「組織の肥大化」「民業圧迫」といった住宅公庫への批判が強まり、2001年12月、特殊法人等整理合理化計画の目玉として、住宅公庫の廃止が閣議決定された。

負の遺産
 住宅公庫は、政策的に貸出金利を抑えてきたため、金利収入が財投への支払い利息を下回る「逆ざや」が恒常的になっていた。低金利時代になると、高金利の時に借りた利用者が、民間金融機関の低利ローンに借り換える動きも出て「逆ざや」が拡大した。利用者が公庫に繰り上げ返済しても、公庫が財投に繰り上げ返済できる制度はなく、高い調達金利を支払い続けるしかなかったためだ。

さらに、景気対策で融資を増やしたのに、長引く不況で、返済不能者が急増した。6か月以上返済が滞っている融資は2003年度末現在で6872億円に上る。「逆ざや」分を合わせ、公庫の損失額は最大3兆円規模にふくらむ可能性がある。

住宅公庫の廃止に伴い、政府は来年度から2011年度までの7年間で、一般会計から計1兆5000億円程度を補給金として投入して損失を処理する。財政投融資への繰り上げ償還を認める制度も作った。
 すでに融資を受けている利用者は、公庫が廃止になっても、繰り上げ返済や追加負担を求められることはなく、従来通り返済すればよい。

今後の課題
 公庫が独立行政法人に移行した後は、自らが直接、個人に融資する業務は段階的に縮小し、民間金融機関による長期・固定金利の住宅ローンの提供を支援する業務が中心になる。具体的には、民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り、証券化して機関投資家らに販売する。金融機関にとっては、将来、金利が上昇しても、逆ざやが発生したり、貸し倒れが起きる危険を避けられるメリットがある。
 
ただし、今のところ、証券化ローンの利用は低調だ。昨年12月末までの取扱数は6792戸で、今年度末までの目標としていた8万戸には遠く及ばない。民間金融機関は独自商品の開発、販売に力を入れており、自社商品の方が利幅が大きいことが理由とみられる。
 
公庫は、耐震基準を満たしていれば、築年数がたった中古住宅も1月から証券化ローンの対象にするなどの、てこ入れ策を打ち出しているが、「2005年度末までに10万戸」の目標達成は難しそうだ。
 
新法人への移行後は、財投借り入れは停止になる。2011年度までで国からの補給金も全廃され、経営の自立が必要だ。国土交通省などが策定した収支計画では、2011年度までに単年度収支を黒字化し、2016年度までに累積赤字を解消するとしている。
 
今後2年間で、1116人(2005年度末の見込み)の職員を4%以上削減し、給与体系の見直しも進めるというが、今後、証券化ローンの取扱件数が計画通りに伸びない場合、一段のリストラを迫られるのは必至だ。

日本総合研究所の山田久・経済研究センター所長は「民間金融機関のニーズを的確につかむとともに、公庫の充実した調査機能を生かして、積極的な商品開発を手がけていくべきだ」と指摘している。
                   (2005年1月18日 読売新聞)
スポンサーサイト


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。